有機米の佐藤農場は山形県の庄内平野、鳥海山と月山を仰ぐ場所に位置しています。
古くは西暦1700年代の記録があるようですが、元来が稲作農家であり、今も先祖伝来の田畑を耕し続けています。
佐藤農場ではそのほとんどの田んぼを有機栽培で管理しています。有機米を作り始めたきっかけは平成5年にさかのぼります。当時、冷害によって全国的に米の収穫量が大きく落ち込み、タイ米などの安全性に疑問のあるコメを輸入せざるを得なかった状況を見て、当時主流だった農薬や化学肥料、除草剤を多用して出来る限り収量を増やす、という稲作手法に疑問を感じたからです。極端に言えば農薬や除草剤は毒物です。健康被害が生じない使用量であれば使用しても構わないと言われていますが、私たち日本人が主食として毎日の食事で口にするものであるからこそ、出来る限り不安要素があるものは取り除きたい、と考えました。化学肥料も特定の栄養素のみを選択的に集めた人工的に合成された資材であり自然の循環の中には存在しないものですから、将来人体に影響がないとは言えないと思います。
安心して食べられる、そして健康になれるような、また生産地としても環境に負荷をかけないで永く稲作を続けていけるような手法に方針転換したことが今に続いています。